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Pick Up Interview vol.3
SUBWAYS guitar futoshi


Newアルバム『SUBWAYS RADO』、ズバリどんな作品でしょう。

【futoshi】 究極のコンセプトアルバムです。遠い昔では世界初のコンセプト・アルバムと呼ばれたビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に始まりピンク・フロイドの「狂気」、クイーンの「オペラ座の夜」、スティックスの「パラダイス・シアター 」などのコンセプトアルバムがあったと思います。邦楽で思いつくのはミスチルの「深海」や、あとm-floはどのアルバムも非常にコンセプチュアルで凝った作りになっていますよね。でも、今の若い世代はみんな「着ウタ」とかで流行のシングルをダウンロードして聴いてたり、iTunesの成功で膨大な楽曲をランダムに再生して楽しんだりしてると思うんです。だから音楽をアルバムで聴くという文化が無くなりつつあると思います。別に悪いことではないんです。実際僕もiPODでランダムに流れてくるその偶発的な選曲に「おっ」と思うこともあるし、以外と気持ちイイもんだし。でもアルバムを頭から通して聴くことによって、そのアーティストの表現やメッセージが思いっきり伝わってくることも多々あるんです。作る側からすると曲順って本当に頭を悩ませ、考え抜いて並べているモノだし。で、その究極のカタチがコンセプトアルバムだと思うんです。これは絶対にランダム再生しては御法度なんです。レコードに針を落としていたアナログ時代は、曲を飛ばして聴くとか、ましてやランダムに聴くなんてスタイルは皆無でした。だからこそ生まれた手法だと思います。つまりコンセプトアルバムなんて時代と思いっきり逆行しているアルバムなんです。だけど、音楽をアルバムで聴くという音楽の楽しみ方もあったんですよと教えてあげたいと言ったら偉そうですが、そんなんもあるよ的な感じが伝わればいいかな。まぁ、みんながやらないような事だからやりたくなる!そんな僕は典型的な「天の邪鬼」ですからね。



Newアルバム『SUBWAYS RADO』は、ジングル、DJ、天気予報など、まさにラジオ番組を聴いているかのようにリスナーを引き込む構成になってますね。

【futoshi】今回はまさにSUBWAYSがお届けする最高にご機嫌なラジオ番組を聴いているようなアルバムを作ろうとしたので、メインの楽曲以外の部分にそのコンセプチュアルな役割を持たせているわけです。とはいえ音楽CDを作っているので、まんま天気予報とか交通情報を入れるのでは芸がない!そこで、それらをモチーフにした小楽曲を作ったりしてます。ストーリーとしては、「次は交通情報です」というDJを受けて「東京は渋滞してます」と答えるべく「Traffic Jam」という楽曲が流れる。また、「天気予報をチェックしてみましょう」というDJを受けて「東京は雨のち晴れです」と答えるべく「Rainy,fine later」という楽曲が流れる仕掛けです。その他にもジングルやBGMなど、ラジオ番組を演出するために、とにかくいっぱい作ったようーな気がします。。。



レコーディン関連のスタッフィングは前作と変更点などありますか。

【futoshi】 今回もベーシックのレコーディングは、前作同様GOK SOUNDでやりました。昔ながらの頑固エンジニア近藤さんにお手伝い頂きました。この頑固エンジニア近藤さんは、時にはミュージシャンの意志を無視した指示をしてくるんですよ。「オレに任せてときゃイイんだよ」って感じで。今の時代、またはこの歳になると、そんなコミュニケーションってあまり無くなったと思います。だから何だか心地がいいんですよね。メンバーみんなも学生時代の部活を思い出すような感じで、「マジかよ」と言いつつも指示にしたがっちゃって、みんな近藤さんのこと好きなんですよね。歌録りやダビング関係は、これまでのSUBWAYS全作品を共に作ってきた、絶大なる信頼をおいているPeak a soul+の土井さんにお手伝い頂きました。そして今回はコーラス関係がてんこ盛りだったので、そこは強力なサポートメンバーである巨匠Jun Maruyamaさんにそーとーガンバッテもらいました。その他のマニピュレートやレコーディング、TDなどは僕の自宅兼プライベートスタジオ2104stで完成させました。そして、マスタリング。こちらは超超売れっ子のOrangeの小泉さんにお願いしました。さすがの小泉マジックですごくイイ仕上がりになりました。



ギタリストとしては、相変わらずファンキーなリズムバッキングが素晴らしいですが、今回はドラマティックなギターソロも聴かせてくれてますね。

【futoshi】リズムバッキングは、いつものようにウチのグルーヴマスター、Drのnameちゃんの生み出す日本一のグルーヴに乗かって気持ちよ〜く弾いてるだけです。ソロに関しては、グラフィックデザイナー兼ギタービルダーのKOCHIさん作のオリジナル・レスポール・ゴールドトップの最高に芯のあるトーンのお陰で気持ちよ〜く弾かされただけです。



今回はジャケットも凝ってますよね。futoshiさんのアイディアとのことですが。

【futoshi】これは結構すぐにアイデアが浮かびました。まずは、前出のグラフィックデザイナー兼ギタービルダーのKOCHIさんのイラストでアメコミ風ビンテージっぽい感じ。そしてSUBWAYSのメンバー達がラジオ収録スタジオでそれぞれがいろんな役どころになっている感じ。u-shiがメインDJ、chiharacciが聞き役の放送作家、nameちゃんがブース内にいるAD、AOちゃんがタイムキーパーで僕がディレクター、リーダーが番組プロデューサー。そんなアイデアからKOCHIさんとブレストをしたり、あと、リーダーから教えてもらった昔のPVでAlan Parsons Projectの「Don't Answer Me」のPV、これには非常にインスパイアされました。20年前くらいのPVですが、まさにアメコミ風PVで、いやーよーく見るとスゴく完成度が高い作品です。興味がある人は是非you tubeで見てみて下さい。



ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

【futoshi】 うーん、そうですね、さっきも話したことですが、音楽をアルバムで聴くっていうのもスゴくいいもんですよ。是非是非、頭から通して聴いてみて下さい。きっと最高にご機嫌な気持ちになれます。※使用上の注意・・・決してランダム再生はしないで下さい。




次回はSUBWAYSのグルーヴマスター、ドラムのnameさんにリズム、グルーブに関するお話を中心にお聞きする予定です。



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